― 歯科の現場ともつながっている“呼吸と姿勢”の話 ―
「サイズを測ってもらったのにしっくりこない」
「高い下着なのに苦しい」
一見、下着や胸の問題のように思えるこの違和感。
体を見させていただいていると、実は別の背景が見えてくることがあります。
それは
姿勢と呼吸の問題 です。
そしてこの2つは、実は
お口の機能や顎の発達とも深く関係している領域でもあります。
ブラのフィット感を左右しているのは「胸」だけではない
ブラジャーは胸に着けるものですが、
実際にフィット感を決めているのは
- 肋骨の角度
- 胸郭(きょうかく)の広がり
- 背骨のカーブ
- 肩の位置
といった、体幹全体のバランスです。
たとえば
- 猫背で胸がつぶれている
- 肋骨が前に開きすぎている
- 肩が前に巻き込まれている
このような姿勢では、
本来“丸みのある立体構造”である胸郭がつぶれたり歪んだりし、
どんなに高機能な下着でも安定しにくくなります。

「締め付けが苦しい人」は、呼吸が止められていることがある
下着の締め付けがつらいと感じる方の体には、ある共通点があります。
それは
呼吸がとても浅いこと。
本来、呼吸をするたびに肋骨は横にも後ろにも広がります。
ですが姿勢が崩れ、胸郭が固まっていると、体はほとんど広がれません。
その状態でアンダーバスト部分が支えられると
「ブラがきつい」
のではなく
「これ以上、呼吸で広がれない体が苦しい」
という反応が起きていることがあります。
実はここが、歯科の現場ともつながっています
呼吸が浅い方の多くに見られるのが
- 口呼吸傾向
- 舌の位置の低さ
- 頭が前に出た姿勢(フォワードヘッド)
といった、口腔機能とも関連のある姿勢パターンです。
頭が前に出ると、
首の後ろが詰まり、胸は落ち、肋骨は動きにくくなります。
すると呼吸はさらに浅くなり、
胸郭の動きは制限され、
結果として「胸まわりの窮屈さ」や「下着の違和感」にもつながっていきます。
つまりこれは
胸だけの問題ではなく、
呼吸・姿勢・口腔機能が連動した“全身の使い方”の結果 なのです。
胸の悩みの方が楽になるポイントは、胸ではないことが多い
施術や姿勢の調整で実際に変化が出やすいのは
- 背中
- みぞおち周囲
- 肋骨の側面
- お腹の深部
こうした
呼吸に関わる体幹のエリアです。
ここがやわらかく動くようになると
✔ 呼吸が深くなる
✔ 胸郭が立体的に広がる
✔ 肩の力が抜ける
✔ 胸が自然な位置に戻りやすくなる
という変化が起こり、
「前より下着が楽になった」と感じる方も少なくありません。
見えている場所の悩みの奥に、体全体のつながりがある
胸の悩み
肩こり
食いしばり
口呼吸
姿勢の崩れ
これらはバラバラに起きているのではなく、
同じ体のシステムの中で起きている現象です。
歯科の現場で向き合っている
- 口腔機能
- 舌の位置
- 呼吸の質
- 姿勢との関係
これらもまた、
胸郭や体幹の状態と切り離せない関係にあります。
だからこそ
体を「部分」ではなく「つながり」として見る視点が
これからの時代ますます大切になると感じています。
体はいつも、ちゃんとサインを出している
「下着が合わない」
そんな一見ささいな違和感も、
体からの
“今のバランス、ちょっと無理してるよ”
というサインかもしれません。
胸の形を変えようとする前に
まずは
- 呼吸が広がる体
- 頭が前に出すぎない姿勢
- 胸郭がやわらかく動く状態
そんな土台を整えることが、
結果として胸の快適さにも、
そして口腔機能にもつながっていきます。
体は、ちゃんと全部つながっています。

