――子どもが自分の体を信じられるようになるために
私は「コドモの姿勢LABO」として、
子どもの姿勢や体の使い方をテーマに活動しています。
けれど、私が本当に伝えたいのは
姿勢を良くすることでも
正しく体を使うことでもありません。
それは、
自分の体の感覚を信じていいという土台です。
強制ストップがかかった時間
私自身、かつて人生の中で
強制的に止められた時間がありました。
中国での駐在生活を終えて日本に帰国し、
日常を立て直そうと必死に頑張っていた時期。
その最中に
パニック障害を発症し、
同時に膝の半月板損傷で手術を受け、
足の不自由な状態で新築の家の最終打ち合わせを行い、
娘たちの転校と新しい生活を整えていました。
心も、体も、生活も、
すべてが同時進行でした。
結果として、
体が先に「もう無理だ」と判断したのです。
体は、止まることを知っている
その時間の中で、私は初めて気づきました。
呼吸が浅くなっていたこと。
体の声を、ずっと後回しにしてきたこと。
そして、
- 全部一気にやらなくていい
- 止まっても、また戻れる
- 体から始めていい
この感覚が、
人が生き続けるためにどれほど大切かということを。
なぜ、子どもの頃から必要なのか
大人になってから体の感覚に気づくのは、
正直、遅いことが多いと感じています。
症状は重くなり、
体は「気づいてもらうために」
強いサインを出さざるを得なくなる。
だからこそ、
私は思います。
子どもの頃から、体の感覚に気づけたらいい。
子どもは
環境を選べません。
逃げる術も、表現する言葉も、まだ十分ではありません。
嫌なことをされても、
違和感を覚えても、
それを言葉にできず、
すべてを体に溜め込んでしまう。
体を信じることは、生き方を守ること
もしそのとき、
自分の体の感覚を信じることができたら。
「これは嫌だ」
「これは違う」
そう感じた自分を、
なかったことにしなくて済みます。
声に出せなくてもいい。
まずは、体で感じたことを
自分の中で否定しないこと。
それが、
将来、自分の人生を守る力になります。
コドモの姿勢LABOが目指していること
コドモの姿勢LABOは、
姿勢を矯正する場所ではありません。
子どもが自分の体を裏切らずに済むための土台を
育てる場でありたいと思っています。
姿勢とは、形ではなく、
その人が無意識に続けてきた習慣のあらわれ。
子どもが自分の体を信じられたとき、
世界との距離は、少し優しくなる。
それが、
私がコドモの姿勢LABOとして
伝え続けたいことです。

