姿勢に取り組み始めた歯科医院で、
スタッフからよく聞く言葉があります。
「姿勢を見てと言われても、何をどう見ればいいのか分かりません。」
とても自然な反応だと思います。
私も最初から姿勢が見えたわけではありません。
だから、「分からない」ということは、決して悪いことではないのです。
姿勢というと、
猫背になっていないか。
背筋が伸びているか。
肩の高さはどうか。
そんなふうに「形」を見るものだと思われがちです。
もちろん、それも一つの見方です。
でも私が講座で大切にしているのは、
少し違います。
私がまず見ているのは、
「この子は今、呼吸がしやすそうかな。」
ということです。
呼吸がしやすい姿勢なのか。
少し頑張って呼吸をしている姿勢なのか。
そんな視点で見ていくと、
姿勢の見え方も少しずつ変わってきます。
呼吸がしやすい姿勢かどうか。
そこに目を向けるようになると、
自然と子どもの状態にも気づけるようになります。
「今日は少し緊張しているのかな。」
「疲れているのかもしれない。」
「いつもより楽そうだね。」
姿勢だけを見ていたときには見えなかったことが、
少しずつ見えてきます。
講座で私がお伝えしているのは、
姿勢の評価方法ではありません。
子どもの状態を見る視点です。
その視点が育つと、
スタッフ同士の会話も変わってきます。
「姿勢が悪いね。」
ではなく、
「今日は呼吸が少し浅そうだね。」
「疲れているのかな。」
そんな会話が自然と増えていきます。
そして、
子どもへの関わり方も少しずつ変わっていきます。
その積み重ねが、
院内で共通の視点を育て、
子どもの成長を医院全体で支えられる環境につながっていくのです。
私は、そんな小さな変化を、
たくさんの歯科医院で見てきました。
姿勢を見ることは、
姿勢を評価することではありません。
子どもの状態を知り、その子に合った関わり方につなげるための入り口です。
その積み重ねが、
スタッフみんなで子どもを見守れる医院づくりにつながっていくと、私は考えています。
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「スタッフみんなで、子どもの見方を共有できるようになりたい。」
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