最近、歯科の世界でも、

「呼吸が大切」

という言葉を目にする機会が増えました。

舌や口腔機能だけを見るのではなく、

呼吸や睡眠、姿勢、身体全体とのつながりを見ていく。

歯科がそのような方向へ広がっていることを、私はとても良い流れだと感じています。

けれど、その流れを見ながら、一つの問いが生まれました。

子どもに呼吸を伝えるスタッフ自身は、呼吸しやすい状態を体験したことがあるだろうか。

知っていることと、体験していること

呼吸が大切だと知っていること。

口呼吸が子どもの成長に影響することを理解していること。

呼吸しやすい姿勢を説明できること。

どれも、歯科医療に関わる上で大切な知識です。

けれど、

知識として理解していることと、

自分の身体で体験していることは、

少し違います。

例えば、

「この姿勢の方が呼吸しやすいですよ」

と説明を受けることと、

自分の身体の中で、

「あ、本当に呼吸が入りやすい」

と感じること。

言葉にすると似ていますが、そこには大きな違いがあります。

身体で起きた「あ。」は、記憶に残ります。

そして、その体験を持っている人の言葉は、説明だけで終わりません。

私の講座は、スタッフ自身の体験から始まります

私は、歯科医院でスタッフ教育をしています。

講座では、いきなり子どもの姿勢の見方を教えるわけではありません。

まず、スタッフ自身に自分の身体を感じてもらいます。

座り方が少し変わると、呼吸はどう変わるのか。

足裏の感じ方が変わると、身体の中では何が起きるのか。

頭の位置や身体のつながりによって、声の響きはどう変わるのか。

知識を先に渡すのではなく、

まず自分の身体で確かめてみる。

その中で、

「さっきと違う」

「こっちの方が楽」

「呼吸が自然に入ってくる」

という小さな発見が生まれます。

私は、この小さな発見こそが、学びの入口だと考えています。

共通言語は、共通体験から生まれる

歯科医院では、

院長だけが理解していても、現場には広がりません。

一部のスタッフだけができても、担当者が変われば続かなくなります。

だからこそ、スタッフ全員が同じ視点を持つことが大切です。

けれど、共通言語は、言葉をそろえるだけでは生まれません。

同じ言葉を使っていても、それぞれが思い浮かべているものが違えば、現場での関わり方も変わります。

その前に必要なのは、

同じ身体の体験をすること。

一緒に体験し、

一緒に「あれ?」と感じ、

その体験について言葉を交わす。

そこから、医院の中に共通言語が生まれます。

そして、その言葉が日々の診療の中で繰り返し使われることで、少しずつ医院の文化になっていきます。

共通体験から、共通言語へ。

共通言語から、共通文化へ。

私が歯科医院でつくりたいのは、知識を持つ人が一人増えることではありません。

スタッフみんなが、自分の身体で体験したことを土台にして、子どもの身体を見られるようになることです。

子どもに伝える前に、まず大人から

子どもに、

「呼吸して」

「姿勢を良くして」

と伝えることはできます。

けれど、その言葉が子どもの体験につながるためには、伝える大人自身が、身体の変化を知っていることが大切です。

どこを直せばよいのかを教える前に、

どんな状態なら呼吸が自然に生まれるのかを、自分自身が知っている。

その体験があるからこそ、子どもの小さな変化にも気づけます。

正解を押しつけるのではなく、

「今、どんな感じ?」

と一緒に確かめることができます。

子どもの身体を変えようとする前に、

まず、私たち大人が自分の身体を体験する。

私の講座は、そこから始まります。


歯科医院向け講座について

姿勢・呼吸・関わり方を、院内の共通体験に。

スタッフ一人ひとりが自分の身体を感じることから始め、子どもの姿勢を見る視点と関わり方を院内で共有していきます。

スタッフ教育や、院内での共通体験づくりについて、無料Zoom相談を承っています。

無料Zoom相談のお申し込みは、お問い合わせフォームからどうぞ。


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