先日、小学校での講演会で、6年生の男の子からこんな質問をもらいました。

「足を組まないようにするにはどうしたらいいですか?」

姿勢の話をすると、「足を組まない方がいい」「猫背はよくない」といった話を聞いたことがある子どもたちも少なくありません。

そこで私は、その男の子に聞き返しました。

「足を組むといけないんですか?」

すると彼は、

「体が歪むからと注意されるから」

と答えました。

私はこのやりとりがとても印象に残っています。

子どもたちは、ただ「ダメだからやめなさい」と言われたいわけではありません。

なぜそう言われるのか。

本当にそうなのか。

自分で考えたいのです。

私は普段から、姿勢を教えることよりも、子ども自身が自分の体に興味を持つことを大切にしています。

足を組むことが良いか悪いかを先に教えるのではなく、

「どうして足を組みたくなるんだろう?」

「今、自分の体はどんな状態なんだろう?」

そんなふうに、自分の体に意識を向けるきっかけをつくること。

それが、子どものボディアウェアネス(身体への気づき)を育てる第一歩だと考えています。

今回の講演会でも感じたことがあります。

子どもたちは、私たち大人が思っている以上に体のことに興味があります。

そして、

「なぜそうした方がいいの?」

を知りたがっています。

私は現在、学校や歯科医院などで、

「子どものボディアウェアネスを育てる環境づくり」

をテーマに活動しています。

姿勢を注意する前に、

子どもが自分の体に興味を持ち、

「どうしてだろう?」

「こうすると楽なんだ😊」

を発見できる環境を、

子どもに関わる大人たちと一緒につくっていきたいと思っています。

実は歯科医院でも同じことが起きています。

「口を閉じようね」

「姿勢を良くしようね」

そんな声かけをする場面は少なくありません。

けれども子どもたちは、ただ注意されたいわけではありません。

なぜそうした方がいいのか。

自分の体で何が起きているのか。

それを知りたがっています。

歯科医院の現場では、

「どう伝えたらこの子に届くんだろう?」

「どうしてこの子はやってくれないんだろう?」

そんな悩みを耳にすることがあります。

だから私は、子どもに教える前に、まず大人の観察する視点を育てることが大切だと考えています。

子どもの変化は、

子どもだけに働きかけることで生まれるのではなく、

子どもに関わる大人の視点や関わり方が変わることから始まると感じています。

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